Vol.4 女性の薄毛・脱毛治療について解説いたします!
薄毛にお悩みの方は男性に多いイメージがありますが実は女性でも薄毛や髪の毛のお悩みを持つ方が増えてきています。
「近ごろ髪の毛のボリュームが落ちてきた」
「髪の毛が抜けやすくなってきた」
などのお悩みを抱えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
女性なら特に髪の毛を健やかに保ち若々しく美しくありたいものですよね。
髪の毛が生えている頭皮も皮膚の一部ですから、美容皮膚科では髪の毛に対する治療も行われています。そこで今回は女性の薄毛・脱毛治療を解説していきます!
✧髪の毛について
・基礎知識
髪の毛には頭皮から出ている毛幹部と、埋まっている毛根部があり、血液中から毛根部に栄養が送られ髪の毛の成長を促しています。
髪の毛は約10万本あり、毛の太さは、子供の時の細い毛から思春期を経て太くなっていきますが、30歳前後、アラサーと言われる頃からは加齢とともに細く短い毛の割合が多くなっていきます。そのため年齢を経るごとに、髪の毛自体の本数は減っていなくても髪が少なくなったように見えてしまいます。
・脱毛とは
髪の毛は数年の寿命がくると抜け落ち(脱落)、2~3か月の休止期を経てまた同じ毛穴から新しい髪の毛が生えてきます。
脱毛とは、基本的には脱落後に休止期間のままの毛が増えることで髪の毛全体の本数が減ること指します。しかし、男性型脱毛症などの本数は変わらず細く短い毛の割合が増えてしまう状態や生えてきてもすぐ切れてしまう状態のことも脱毛と呼ばれています。
そのため脱毛には以下の3種類が存在します。
①毛の脱落によるもの
②軟毛化によるもの
③毛の脆弱性によるもの
✧女性の薄毛の種類
男性ではAGA(男性型脱毛症)のように部分的に髪の毛が薄くなることが大半です。
しかし女性の薄毛はびまん性脱毛症といい、部分的ではなく髪全体が薄くなることが特徴です。びまん性脱毛症の他にも一部原因として考えられる脱毛症があるので以下にまとめています。
<女性の脱毛症>
※Ⓐ-加齢、FAGAは②軟毛化による脱毛で、その他は①毛の脱落による脱毛と言えます。
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Ⓐびまん性脱毛症:女性の薄毛に多くみられ原因により3タイプに分けられます
―加齢によるもの
髪の毛一本一本が細く短くなります。更年期前後に始まることが多く閉経後に目立ってきます。
―FAGA(女性型脱毛症)
女性ホルモンの減少により相対的に男性ホルモンが多くなることで髪の毛の軟毛化が起こり全体的に薄くなる、特に頭頂部は目立ちやすいことが特徴です。
女性ホルモンの減少理由は、加齢やストレス、生活習慣の悪化などです。
―休止期脱毛症
・急性休止期脱毛
太い毛が抜けやすく、数か月で頭全体の髪の毛が薄くなります。
原因はストレスや高熱、外科手術、無理なダイエット、大量出血、出産、ホルモンの変化などです。
・慢性びまん性休止期脱毛
半年以上かけて徐々に頭全体の毛髪密度が低下します。
・慢性休止期脱毛
加齢が原因とされない若い女性に見られ、頭頂部から側頭部で太く長い毛の密度が低下します。
原因は分かっていません。
Ⓑ頭皮の皮膚炎に伴う脱毛(脂漏性皮膚炎など)
Ⓒ抜毛症
Ⓓ円形脱毛症
Ⓔ牽引性脱毛症
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✧女性の薄毛治療
Ⓐ-FAGA(女性型脱毛症)に関してはホルモンバランスの変化が考えられているものの明確な原因は分かっていませんが、女性の薄毛のうちⒶ-休止期脱毛症、Ⓑ、Ⓒは原因がはっきりしていればその原因を取り除くことで回復がみこまれます。
しかし、びまん性脱毛症は様々な原因により各タイプが同時に発症している場合も少なくないため体の内外から髪の毛に治療を行っていく必要があります。
今回は✧美容皮膚科の治療・お薬解説✧のVol.4として「女性の薄毛・脱毛治療」について解説いたしました。
美容皮膚科に通われている方やまずはホームケアから始めてみたい方などのお役に立てれば幸いです。