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冬は食中毒の季節!?ノロウイルスの危険性

冬季は意外にも食中毒が多い時期で、ノロウイルスはその主役です

夏場に発生するイメージのある食中毒ですが、1年間で最も多い時期は、
意外にも冬です。
原因の判明している食中毒の中で、カキなどを媒介して感染する
ノロウイルスは、最多を占めます。
何かと外食の機会が増えるこの季節。
冬に旬を迎える食材も多く、楽しみな季節でもあります。
しかし、そんな中でも気を付けていただきたいのが食中毒。
夏場、特に梅雨時期に好発時期のイメージがありますが、
実は、原因が特定できた食中毒の中で、患者数が最も多いのは
冬のウイルス性食中毒です。
その中でも「ノロウイルス」は最多を占めています。
平成24~28年の食中毒統計の平均では、下記のデータが示されています。
・食中毒の原因別患者数 1位(63%)
・ノロウイルス食中毒の発生時期件数 11~2月(66%)
(出典:厚生労働省ホームページ:https://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/norovirus/
食中毒の原因の6割以上を占め、また冬季に集中して発生していることが分かります。
 
原因となる食品としてよく知られるものに、カキなどの2枚貝があります。
海水中のウイルスを取り込み、濃縮する性質のためと考えられています。
 
しかし、実際には原因となる食品を特定することは難しく、
7割近くのケースで判明していません。
これは、感染した食品取扱者などを介して拡大するケースが多くみられるためです。
  何らかの原因で手指や調理器具にウイルスが付着し、
それにより食品が汚染されるために起こってしまいます。
感染していても症状が出ない場合もあり、気づかずに調理し、
拡大することも考えられます。
 
症状は、強烈な吐き気、嘔吐、腹痛、下痢、軽微な発熱などです。
潜伏期間は24~48時間程度で、症状は1~2日続いた後、
後遺症もなく治癒することが多いようです。
(ただし体の中にはまだウイルスが残ってる場合があります)
治療については、残念ながら効果のある抗ウイルス薬は存在しないため、
補水などの対症療法が主となります。
 
感染予防・拡大防止のためにも、下記の予防法を行っていきましょう!
(1)食品の加熱処理をしっかり行う
一般的にウイルスは熱に弱いため、カキなどは中心部を、
85℃~90℃で90秒以上の加熱が望まれます。
(2)手洗いを入念に
他の感染症予防でも同様ですが、十分な手洗いによりウイルスを除去できます。
特に調理や介護にかかわる方は、こまめな手指洗浄を。
また、アルコール消毒は手洗いの代用とはなりません。
あくまでも補助的なものと位置づけられています。
(3)嘔吐物、ふん便の適切な処理
嘔吐物やふん便にもウイルスが大量に含まれ、感染源となる恐れがあります。
処理に際しては、使い捨てのマスクやガウン、手袋を着用してください。
ペーパータオル等で静かにふき取り、次亜塩素酸ナトリウム(塩素濃度約200ppm)
で消毒後、その後水拭きを行います。
処理に用いたものは、速やかにビニール袋に入れ廃棄してください。