『パニック障害』について知っていますか?
新型コロナウイルスに関する不安から心の病になってしまう方が増えています。新型コロナウイルスの流行が始まってから電車や混みあった店内、医療機関など感染の不安を感じやすいところで「息が苦しい」「動悸がする」「めまいがする」などの症状に悩まれていませんか?もしかしたらそれは『パニック障害』の兆候かもしれません。
パニック障害とは
パニック障害は不安障害の一つで、なんの理由・原因もなくパニック発作が繰り返し起きてしまう病気です。生涯有病率は国内で約1%です。症状が重いと発作が再発する不安から外出できなくなる、仕事を辞めざるを得なくなる、など日常生活に大きな支障をきたすことがあります。
症状
パニック障害にはパニック発作、予期不安、広場恐怖の三大症状があります。
パニック発作
パニック発作は強い恐怖や不快感を感じながら、以下の症状のうち4つ以上みられるとされています。これらの症状は突然現れ数分の内に消失し、さらにパニック障害による発作の場合はなんの原因もなく現れるのが大きな特徴です。
- □動悸または心拍数の増加
- □発汗
- □息苦しさ
- □窒息感
- □胸痛または胸部不快感
- □吐き気または腹部不快感
- □めまいまたは気が遠くなる感じ
- □現実でない感じまたは自分が自分でない感覚
- □気が狂うのではないかという恐怖
- □死ぬのではないかという恐怖
- □異常感覚
- □冷感または熱感
予期不安
パニック発作が起きていないときでも「また発作が起きるのではないか」と不安に思うことです。この不安は発作が起きる度に強くる傾向にあります。
広場恐怖
パニック発作が起きた時にその場から立ち去れない、助けてもらえない状況や場所を恐れ避けるようになることです。
よくある例):地下鉄、飛行機などの乗り物、美容院、歯医者、行列、映画館などがあります。
原因
パニック発作にみられる発汗、大声を出す、体の震えなどは、本来災害などにおいて生命の危機から脱するのに必要な反応とされており、実際の危機では有利に働くはずです。しかし、パニック発作ではこの反応が誤作動を起こしてしまうため何の理由もなく発作が起こります。
この原因として、脳機能の異常や過去の体験、日本だと周囲の目を気にする文化などの社会的要因が考えられますが、はっきりとしメカニズムは分かっていません。
治療法
薬物療法と精神療法が行われます。もちろん薬物療法はパニック発作が起きなくするのに有効ですが、パニック障害の対しては精神療法も薬物療法と同じくらい効果的だと言われています。
薬物療法
抗うつ薬の選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)と抗不安薬おベンゾジアゼピン系薬(BZD)が主に使われます。使用方法としては、SSRIを定期的に飲みながら発作時に抗不安薬を飲むのが一般的です。
精神療法
認知行動療法として曝露療法や認知療法が行われます。
今回は「神経障害性疼痛」について解説いたしました!内容を読んでもしかしたら?と思われた方は、自己診断は避け医療機関の受診の上適切な治療をお受けになることをおすすめいたします。