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食品の影響!お薬の飲み合わせ~血圧のお薬~

お薬の中には、食品との飲み合わせにより効き目が変わるものがあります

さて、記念すべき第1回目のテーマは
「食品の影響!お薬の飲み合わせ~血圧のお薬~」
  お薬同士に飲み合わせがあるということはご存知の方が多いですが、
実は食べ物によっても影響を受ける場合もあります
(ちなみに、飲み合わせのことを医学用語で「薬物相互作用」といいます。かっこいいですね!)。
飲み合わせにより、お薬の作用が強くなってしまったり、あるいは効き目が
なくなってしまったり、思わぬ副作用を引き起こすこともありますので、
注意が必要です!
  代表的なものを1つご紹介します。
年齢を重ねると、健康診断などで血圧が引っかかる方も多いのではないでしょうか。
(ちなみに、日本人の場合、塩分摂取量も多く塩分感受性が高いタイプの
高血圧の方が多いとされていますので、身近な対策としては減塩がおすすめです!)
  血圧を下げるお薬のひとつに、アムロジピンなどの「カルシウム(Ca)拮抗薬」
がありますが、こちらはグレープフルーツと飲み合わせのあるお薬です。
飲み合わせにより、カルシウム拮抗薬が強く効きすぎてしまうことがあります。
  「効き目が強くなるならいいじゃないか!」と思う方もいるかもしれませんが、
低血圧によるふらつきが生じるなど、副作用の可能性が高くなるため危険なのです。
  この相互作用は、CYP3A4と呼ばれる代謝酵素(お薬を分解する酵素)
が関係しています。
Ca拮抗薬は吸収される際に、小腸CYP3A4によりある程度分解されて
血流に入るのですが、グレープフルーツに含まれる「フラノクマリン類」という
物質はこのCYP3A4の代謝を阻害してします。
  そのため、通常よりも多く薬効成分が吸収されてしまい、
効きすぎてしまう恐れがあるのです。
フラノクマリン類の含有量は果皮>果肉>種の順であることが分かっており、
またグレープフルーツ以外にもダイダイやスウィーティー、ざぼんなどにも
含まれてます。
また、ジュースやマーマレードなど、加工した食品においても相互作用は認められています。
  ご注意いただきたい点として、この阻害作用は3~7日ほど続くため、
「同時に摂らなければ大丈夫!」というわけではありません。
そのため、病院・薬局ではアムロジピンなどCa拮抗薬を服用中の方には
グレープフルーツを避けていただくよう指導されてるようです。
  ちなみに、通常よく食べられているミカン(温州ミカン)は
影響するほどのフラノクマリン類を含まないので、通常の範囲で食べる分
には問題なさそうですね♪